2011/11/01◆国家公務員宿舎の削減のあり方についての検討会の視察

代表幹事の坂井昭彦です。

10/27の日記で「国家公務員宿舎の削減のあり方についての検討会」(以下「検討会」という。)について少し書きましたが、10/30から10/31にかけて、この検討会が公務員宿舎の視察に行ったようです。

当然の事ながらマスコミなどもぞろぞろ引き連れて行った訳なのですが、行った先が問題で、30日はまず、わざわざ福島市内にある宿舎を視察しに行き、被災者を受け入れている公務員宿舎を見せて「東日本大震災の被災者を受け入れている宿舎は、廃止・売却の対象から除外する」との意見を表明。

続いて10/31には都内の宿舎を視察に行ったものの、行った先は

1. 東京都杉並区にある築約40年の防衛省の単身者向け宿舎
2. 東京都渋谷区広尾にある、既に廃止が決まっている築31年の幹部用住宅
3. 東京都六本木にある築27年の公務員宿舎
4. 東京都江東区にある東日本大震災の被災者を受け入れている宿舎(東雲住宅※)
  ※ 今年1月に完成した36階建てのタワーマンション
の4箇所。

1〜3については「古くて危険だから建て直すんだ」とか「とりたてて豪華なものではない」といったイメージ付けのために見せたとしか思えず、4に至ってはそのまま公開すると「豪華じゃないか!不公平だ!」といった国民感情が生じることは必至なので、わざわざ前日に福島市に行って「被災者を受け入れている宿舎は廃止売却しない」と被災者のためであるといった印象をつけておいてから公開したのではないかと思われます。

要するに今回の検討会の視察は公務員宿舎「縮小廃止」のための視察ではなく、明らかに「残すための」視察であったということです。

非常に姑息でミエミエなやり口なので、呆れるというか「お前ら国民を馬鹿にしとんのか!」と怒らずにはいられませんし、東日本大震災の被災者まで利用して公務員宿舎を残そうとするところなどは、番号制度大綱に「震災時にも役立つ」みたいな厚顔無恥な項目を載せて被災者をダシにしてまで番号制度の導入を進めようとしているところとダブって見えて何だか非常に胸くそ悪い思いがしました!(怒)

検討会メンバーの選定などもかなり恣意的なものであったと報道番組などでも批判されているところですが、霞ヶ関においては日本の民主主義ってのが果たして機能しているのかどうか、疑問に思う今日この頃です。(って何を今更)

坂井昭彦@課税の公平実現のためには、フリンジベネフィットへの課税を適正に行うべき*1です。また、フリンジベネフィットも含めたところで公務員(だけではありませんが ^^;)の給与水準を見直すべきではないかとも思います。