2011/10/31◆TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に関する諸問題

代表幹事の坂井昭彦です。

ここ最近になってとみにTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への参加問題が取り沙汰されていますが、ハッキリ言ってマスコミ報道などだけを見ているとこの問題の本質はわかりません。

マスコミ報道はどちらかというと経団連などの輸出産業を中心とする財界の意向を汲む傾向があり、今回のTPP加入問題でも農業問題だけに焦点を当て、既得権益を守りたい農林族を抵抗勢力に見立てて推進派を良く見せるといった手法で推進派を擁護する方向に舵を切っており、金融や投資と言ったサービス関連の市場開放をさせたい米国などの思惑が強く働いているといった問題点については非常に矮小化され、きちんと国民に伝えられていません。

そういった状況の中で、現在、いろんなメディアでTPPに関する世論調査をして、その結果が公表されていますが、見事にマスコミや財界が主導する方向性に合致した結果が出てきています。国民一般に向けた外部広報がいかに大事かという話にもつながりますが、イメージひとつで流されてしまうこの国民性も、ホンマはなんとかしたいし、なんとかして欲しいなと切に思う今日この頃です。(--)

というわけで、このブログを見て下さっているみなさんには、ぜひ、本屋に走っていただいて、TPP関連の書物を読んでみていただければと思っています。

なお、反対論の立場で書かれている書籍は農業関係者から出ている本が多いし、農業関係者は「農業だけが問題なのではない」と主張することによって、要は自分達の味方を増やしたいだけ、といったところもあるので、その点については頭の片隅に置いておく必要がありますが、「農業だけが問題なのではない」というのは真実です。

関連する問題としてサービスの貿易に関する一般協定(GATS)だとか経済連携協定(EPA)や自由貿易協定(FTA)の話もあるのですが、そのあたりについても理解を深めると全体の流れや世界の動向、各国の思惑(場合によっては日本の無為無策ぶり)などがよくわかります。

坂井昭彦@税理士は税務だけやっとれば良い…のではなくて、世の中の動きや世界の動向など、いろんなことも知識として知っておかないと、いつ顧問先にその問題が降りかかってくるやも知れません。日々是勉強です!

p.s 本日は立志会の組織部会に参加しました。こちらの話は裏ブログで報告する予定です。(わはは)

−追記− 面白いサイトがあったので紹介しておきます。

サルでもわかるTPP
http://luna-organic.org/tpp/tpp.html

TPPの問題点についてわかりやすく解説されています。動機面を色々と調べて書いているので説得力もあります。ぜひご覧ください!