京都支部定期総会&制度部例会

みなさんこんばんは!代表幹事の坂井昭彦です。

2011年06月18日、4支部同時多発総会を受けて私自身は結局、京都支部の総会と滋賀県支部の懇親会に出席することにしたのですが、京都支部から送って頂いた来賓招待状には総会前の制度部例会の案内もあったので、ついでにそちらも参加することにしました。

小雨降る中、電車を乗り継いで会場入りしたのですが、ちょっと早くに着きすぎて、しばし受付のところで名刺配りをしたり、福島さんや林さん、岡部さんの打ち合わせに割り込んで話を聞いていたり、来賓待合室でマンツーマンの接待を受けたりと、ま、あれやこれやで時間をつぶしておりました。

来賓の控え室では最初、京都の青司会の会長と一緒になったのですが、話を聞いてみるとどうもこの方も挨拶が長くて有名な方のようで、私と同じく、事前に3分間、1200字までと時間&字数制限をくらっておりました。(わはは)

とまーそれはさておき、本題。

[制度部例会]

京都支部(通称:京青税)では前年度の福島支部長の下、まるっと1年間かけて、研究部は国税通則法、制度部は税理士法を研究し、その成果を「京青税タックス2010〜2010年度 研究部・制度部の活動軌跡〜」という総ページ数250頁以上の冊子にとりまとめています。*1

※ 質・量ともにかなりの力作ですので他支部の皆さんも機会がありましたらぜひ、ご覧になって下さい。(^^)

その成果の発表の場として総会前の二時間を制度部例会に充て、担当者がリレー形式で研究内容を発表されていました。

内容は昨今の税理士法改正の話ではなく、税理士法を基礎から勉強していくことに重点をおいて活動してこられたとのことで、

  1. 税理士法改正の沿革〜「税理士法改正に関する基本要綱」を読む
  2. 税理士の使命
  3. 資格取得及び税理士試験制度
  4. 税理士の代理権
  5. 無償独占及び税務支援

といった項目でしたが、みなさんよく勉強されているなと思いました。(^^)

私も、もう一度基礎から勉強したいと思っていたところだったので、非常に良い刺激をいただきました。(^^)

【会場の様子】

ただ、ひとつ残念だったのは発表だけで質疑応答の場がなかったことです。

時間の制約がありましたので仕方ないかとは思いましたが、お話を聞いていて二つ三つ質問したいことが出てきてウズウズしておりましたので、次回、もしも機会がありましたら、ぜひ質問タイムも設けていただければと思います。よろしくお願い致します。

【蛇足】

ちなみに当日、質問しようと思っていたのは、まずは税理士試験制度の「科目免除者」のところ。

「科目免除者」には、いわゆる「合わせ技5科目合格」の者も入っているが、それをどう思うか?分離して試験合格者に分類すべきではないのか?単純に「科目免除は廃止」という意見を出すと、その意見の意図は隣接士業やOBや修士の科目免除のつもりで言っているとしても科目合格制をも否定することにもなってしまうので表現は重々注意した方が良いのではないか、といった話でした。

あと、使命論のところで「合法の範囲内で過大でも過少でもない納税をすること」という記述があり、それはそれで租税法律主義に照らしても正しいのですが、では、課税庁のいう「納税義務の適正な実現」と税理士が行う「納税義務の適正な実現」の最大の違いは何ですか?それとも違いはなくて一緒なんですか?

という質問をしようと思っていました。

課税庁の方はよく「課税庁と税理士は『納税義務の適正な実現を図る』という目的を享有しています」なんてことを言いますが、字面では確かにそうなのですが、実質的には非常に大きな違いがあると私は考えています。

課税庁は行政機関であり、法を執行することがその役目です。この場合の法とはあくまでも「現行法(現行税制)」であり、それを、言わば粛々と実行するのが役目です。語弊を恐れずに言えば、例え悪法であっても、粛々と執行するのが与えられた役割で、本来は通達や通達にもならないQ&Aなどの裁量でその役割を超えて事実上の立法にまで踏み出すようなことがあってはなりません。

一方、税理士は行政機関ではありません。あくまでも国民から負託を受けた国家資格の有資格者として、民間にあって、法を解釈し、場合によっては立法にまで踏み込んだ活動をすることができる存在です。(そのために税理士(会)には建議権がある、とも言えます)

簡単に言えば、現行税制を常に評価し、解釈し、悪い部分があればそれに意見して正しながら「納税義務の適正な実現を図る」のが税理士であり、そこが、現行税制を是として粛々と法を執行しなければならない課税庁との最大の違いだと私は考えています。

なので、課税庁の方が「同じ目的を享有しています」と挨拶される度に「違うで」と私は思いますし、国民にも誤解を与えないように、「納税義務の適正な実現」という表現ではなく、「納税者の権利を守る」という表現に変えた方がよいという主張を展開しているわけです。

とゆーわけで、そのへんの話を質問したかったのですが、いかがお考えでしょうか?>京青税制度部の皆様(ってここで質問するなってか? ^^;)

[定期総会]

連盟の総会は四月と六月、二回に分けて実施しますが、京青税は1回だけだそうです。なので表記も「六月定時総会」ではなく「第47回定期総会」となっています。同じ連盟の中にあっても支部ごとに色々と特色があって面白いですね。(^^)

こんな話も連盟活動を長くやるか、代幹になって各支部に来賓などでお邪魔しない限りはなかなか知り得ない情報です。みなさんもぜひ、連盟活動に積極的にご参加頂き、代幹になって各支部行脚をしてみて下さい。きっと今までにない色々な知識経験が得られることと思います。井の中の蛙ではもったいないよ〜!

とまーそれはさておき、本題。

定期総会では私は来賓の末席に座っていたのですが、隣に座っておられたのが連盟総会でもよくお見かけする篠田さんでした。「あれ?今日は質問しないんですか?」とお尋ねしたら「いや、そっちの席に戻って質問するつもりです」とのお答え。視線の先を見ると、来賓席のまん前、1列目の席が空いており、その隣には、奥様がにこやかに笑って座っておられました。

さすがです!スゴイです!熱いです!

というわけで、京青税は後輩思いのよき先輩がおられるな、連盟としても非常に心強いな、と強く思った次第です。願わくば今後も若き青税会員に対し、ビシバシご意見・ご指導・ご鞭撻をいただければと思います。(あ、でも、来年の連盟総会はお手柔らかにお願いします)←すんません!自己保身に走ってしまいました!(^^;

とまーそれもさておき、総会。

事業計画の説明などで福島支部長の話を聞いているとさすがにスゴイですね。福島さんとは連盟制度部の活動などで一緒に税理士法改正の問題などを議論しましたが、非常によく勉強されていて頼もしい存在でした。総会においても支部長として堂々と、しかもよどみなく流れるようにしゃべっていて、かつ、コンパクトに話がまとまっている。手本にしたい存在です。今年度は全青法対部長に就任される予定ですが、私も微力ながら応援させていただきますので、よろしくお願い致します。m(_ _)m

と、褒め殺しをしておいて(って違う違う、本気です ^^;)総会の話の続き。

議長がハナから受けを狙って笑いを取りに来ていたことなど、当初抱いていた京都支部のイメージとは全く違って、非常に穏やかで和やかな雰囲気の元で総会は粛々と進められておりました。質問も色々と出ましたが、税理士制度改善基金の話、連盟組織の話、予算の話、などなど重い話も、本当に支部の後輩へのエールとして質問されていることがよくわかりました。(^^)

福島支部長、そして岡部新支部長ともに的確に答弁され、非常にいい感じだったというのが私の素直な印象でした。

岡部さんの新支部長挨拶は最初、非常に緊張されていることがわかりましたが、話をするうちにだんだんしっかりとした口調になって「やるときはちゃんとやるオカベッチ!」との下馬評を裏付ける結果となりました。私個人的にも非常に良いスピーチだったと思います。(^^)

岡部さんとは連盟制度部の活動で何度もご一緒していますが、今年度は連盟の方でも1年間お世話になりますので、どうぞよろしくお願い致します!m(_ _)m

[税理士制度改善基金制度の改正]

今回、京青税の総会に参加して「おっ、なかなかやるな!」と思ったのが、福島支部長の英断で税理士制度改善基金制度の改正を実行した、という点です。

税理士制度改善基金は基本的には拠出者から資金を預かって、その運用益部分を税理士制度の改善活動に使う、というのが骨子ですが、昨今の低金利時代においてはもはやそのシステムが機能せず、制度が形骸化していました。

そこで、預り金はいったん全額返して、改めて寄付金を募る制度に変えた、というのが今回の制度改正のミソです。巨額の預り金が手元にあっても使えない金では意味がないので、使えるお金を積み立て、必要に応じて寄附を募る、といった形で運用することにしたわけです。

京青税ではその制度改正を行うために全拠出者を対象に説明会を開催し、今後集める資金についても、その使途を「取扱要領」で明確化したそうです。

なかなか良い制度改正だと思いましたので、他支部におかれましても同様の問題をかかえている支部は、制度改正を検討していただければと思います。

閑話休題

京都支部は総会後に懇親会、二次会も用意されていましたが、私は滋賀県支部の総会に出席するため、総会終了後、そそくさと会場を後にしました。失礼をしてしまいましたが、また来月22日には全青会長に就任される市木さんの壮行会に寄せていただきますので、よろしくお願い致します。

【蛇足その2】

えー、私の来賓挨拶ですが、案の定、少し長くなりました。(わはは)

紙に書いたものを詰まらず読めば3分ちょうどで終わるはずだったのですが、例の青司会の会長が結局はかなり時間オーバーしたので、じゃ俺もあまり気にせずしゃべっていいよな、とか思ってしまったことと、連盟組織に関する篠田さんの質問に対し市木さんが「連盟代幹が来られているので後でコメントをいただければ」とか話を振ってきたので、まあ、しゃーないなあ(ニヤリ)とか思って、紙に書いていないことも含めて少し余分にしゃべりました。(^^)

連盟組織の質問は「1年かけて議論して、結局変わったのは代表幹事の年齢制限だけですか?」といった内容でしたが、市木さんも答弁されていた通り、雰囲気は確実に変わっています。また、連盟に行けばオモロイで!と言ってもらえるような活動をしたいと思っています、といったお話をさせていただきました。

まあ、こんな代幹ですからあまり期待はできないかと思いますが、私自身が楽しんで連盟活動をしておりますので、そのうち伝わるかなとか思っています。(わはは)

というわけで少しだけ長くなりましたが今回はこのへんで。

提供は 基本的にIT税理士な 坂井昭彦でした。(IT=Iikagen de Tekito)

【本日の名刺】

*1:実は平成18年度以前は近畿青年税理士連盟が「タックス」という研究誌を発行していました。諸般の事情により私が入会した平成19年度においては既に発行停止となっていましたので私は一度もその編纂にかかわらせていただいていないのですが、個人的には非常に残念でもったいないなと思っておりましたので、京青税でその伝統を受け継ぎ、活動をされていることを知り、非常に嬉しく思っております。(^^)